シンプルなものこそ奥深い
初めて本格的な広島お好み焼に出会ったのは、おそらく小学校3年生。
それまでは、家庭料理としてのお好み焼しか食べた経験がありませんでした。
本格的な広島お好み焼を食べた時の最初の感想は、“全く別格な味”だったのを覚えています。
それ以来、小中高と地元広島の色々なお店でお好み焼の味を楽しんできました。
もみじ屋の味の原点は、そんな子供時代に培われた味覚です。
広島では、小さな町でもいたるところにお好み焼屋があるような環境で、店と客の味覚が切磋琢磨されてきました。
店が違えば味も違う。
もみじ屋はそんな広島風お好み焼の最高峰にいる自負があります。
ところで、同じような材料を同じような鉄板で焼き上げて、こんなに味が違うのはなぜでしょうか?
正直、ひとつひとつの経験に裏打ちされた技術と、選別された材料によるものという、ありきたりな答えしかお伝えすることができません。今の基本的なスタイルは、先代のれもん屋からですので、もう30年を超えています。
正直、れもん屋はお粗末な味といわれても仕方ないところからのスタートでした。
鉄板の熱のコントロールと、焼き加減を確立するだけで2年。
重要な食材のキャベツもしかり。季節により産地を指定しています。
麺はもみじ屋のオリジナル。製麺所と相談して作ってもらっています。
このほかにも、上げれば様々な食材を何年もかけて吟味してきていることが、解っていただけるのでしょうが、企業秘密部分になりますので、端折った説明でごめんなさい。
このおいしさはもみじ屋の中でしか味わえないのです。
ベテラン店長でさえ、自宅でこの味は再現できない。
お好み焼は一見簡単そうです。
しかし、最高の味を出すのに、長い年月の努力と研究が必要となります。
その自信作を、是非楽しんでください。
合同会社大吾 代表社員 大林隆広